私なりに考える中小企業への就職支援策 2.は【共同求人・共同採用・共同研修】。
言うまでもなく、学生は中小企業の社名など知りません。認知度がなければ、単独で会社
説明会を開催しても、学生の集客は見込めません。
そのため、業界ぐるみで求人活動を行うのです。これだけなら、今ある業界セミナーや合同
企業ガイダンスと差異はありませんので、共同で”採用”と”研修”まで取り組むことを提言
します。
具体的に説明することにしましょう。
中小企業ソフトウェア会社が5社あるとします。5名の採用担当者が居並んで、1人の学生
に面接してもらいます。そして、面接終了後、5社の採用担当者が一堂に会して、「合格」
「不合格」の判定を協議してもらうのです。
「合格」「不合格」の判断は各社違いますが、協議内容を公開することで、採用担当者の
学生を評価する視点や各社の採否基準が明確になってきます。そうすると、
「なるほど。こんな観点で学生の良いところを見抜くんだ」
「こういう質問をすれば、学生の本音を聞き出せるのか」と、面接スキルも磨かれます。
さらには、
「オタクの会社が不合格でも、うちの会社は合格ですので」と会社間で1人の学生を融通
し合う(やや不適正な言い方ですが。。。)効果も期待できます。
一方、学生の方は一気に5社と面接できるわけですから、時間的なロスはありません。
また、5社の採用担当者の質問内容や面接のやり取りを比較して、自分と最も合っている
会社がどこなのか浮き彫りになってくるかも知れません。
さらには、研修も5社でやることを提言します。
ここで言う研修とは『入社前研修(内定者研修)』あるいは『入社後研修』を指します。
時間の経過につれて、「この会社と合わないかも・・・」と後悔する学生さんがいます。また、
企業側も「この学生、うちでやっていくのは厳しいかも・・・」と不安に思うことがあります。
このように会社、学生の双方(あるいはどちらか)がミスマッチを来す破目になった場合でも、
他の4社がこの学生と面接していたので、「それなら、うちで引き取りますよ!!」と名乗り出る
企業が現れるかも知れません。
そうすれば、内定辞退や早期離職を回避できます。