「自己分析」のやり方

では、「自己分析」ばどうやってやれば良いか?

大学の「自己分析」に関するキャリア教育で、こんな講義を受けましたと
学生から聞いたことがあります。どれも笑うに笑えない内容ばかりです。

1つは、「〇〇〇が好きです」と書かれた用紙を渡されて、思いつくまま、
できる限り、たくさん「〇〇〇」に語句を入れるというもの。
1つは、幼稚園の頃に遡って、夢中になった出来事を書き出すというもの。
1つは、「あなたに向いている職業は」と適職診断の結果に基づくもの。

なぜ、これらの「自己分析」が笑うに笑えない、つまり、ばかばかしいが
由々しき事態だと言った理由は、「自己分析」をこれで良いと考えている
大学の思慮の浅はかさとそれを当たり前として講義に臨んでいる就活生の
深刻さが相まみえているからです。

繰り返し言いますが、「自己分析」とは仕事に取り組むうえで、大切にする
価値観を明らかにすること。
いくら「〇〇〇が好きです」だと書き並べても、価値観に辿り着くとは思え
ません。自我の目覚めていない幼稚園の頃を思い出して、夢中になったこと
を思い巡らしても、仕事に関係するとは考えられません。また、適職診断は
あくまで本人の傾向を客観的に理解することに目的があり、それがすべてだ
とするのは、将来の可能性や選択肢を摘むことにことになります。

そのため、2つの「自己分析」のやり方をおススメします。

1つは、『自分のことを深堀していく自己分析』。これまでに頑張ったことを
何でも構わないので、その体験について、次の点について、掘り下げて考える
やり方です。
・なぜその活動に取り組んだのか?(始めた動機)
・なぜその活動を頑張れたのか?(モチベーションの理由)
・その活動の中で、どんな問題・課題に取り組んだのか?(課題・問題)
・その課題・問題に対して、あなたはどのような対処をしたのか?(対処法)
・対処した結果はどうだったか?(結果)
・その結果から、何を学んだのか?どんな影響を受けたのか?(成長・学び)
・その活動の中で、辛い壁にぶつかったか?その壁を乗り越えられたか?なぜ
乗り越えられたのか?(挫折と継続できた理由)

もう1つは、『未来の履歴書を作成する自己分析』
10年後、20年後のなりたい自分をイメージして、その時の履歴書を作ってみる
やり方です。なりたい自分を実現するには、自分の強みと要改善点を踏まえて、
今後、何をすれば良いかプランニングしなければなりません。
過去の自分は変えられません。そのため、これまでの自分を後悔するのは意味
がないことです。未来の自分(自分を取り巻く環境も含めて)を想像し、それに
向けて、自身を変えていく方がずっと建設的だからです。

 

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