この時期、こんな質問を良く受けます。
「3月の応募解禁を前に今からやっておくことはありますか?」
私は決して、エントリーシート対策や面接対策だとは言いません。
自己分析をやっておいてくださいとも言いません。では何なのか。
それは、「応募しなくても良いので、世の中にどういう会社があるか、
どのような仕事があるか、どういう人が働いているかについて、俯瞰
してみることです。」とアドバスしています。
就活用語で言うと、業界研究や会社研究、職種研究になるかも知れま
せんが、そんな大袈裟なものでありません。
もっと気楽に考えてみてください。いくつか例を挙げてみます。
「新聞の株価欄で、知っている会社、名前を聞いたことがある会社を
マークしてみてください」
としたら、あなたはいくつ付けられますか?
「今、儲かっている会社を10個挙げてください」と尋ねたら、どんな
会社名を言えますか?
質問を続けます。
「なぜ、日産自動車、神戸製鋼所、東レと日本の名だたる製造業で不正
が起きているのでしょうか」
「AI(人工知能)によって、近い将来なくなる仕事にはどんなものがあると
思いますか?」
「働き方改革とか言っていますが、日本って生産性がどうして低いの?」
「どうして日本の株価は上昇し続けているの?」
などなど。
さらに質問を続けます。
「ブラック企業ってどういう会社ですか?」
「平均的なビジネスマンの生涯賃金っていくらくらいだと思いますか?」
「テレワークって聞いたことありますか?」
いかがでしょうか。これは就活対策でも何でもありません。
世の中の動き、経済の動向にどれだけ関心があるか確認したい質問です。
そうです。就活とは社会に出るための準備期間。ですから、身の回りの
外で起きている事柄に目を向ける必要があるのです。そのうえで、現実
と対峙しなければならないのです。
ですから、今から就活をしようと考えている学生には、こういう取り留め
のない話をしてから、就活に臨む心構えや準備に移っています。